真夏のような味のアンズ

ご近所はまごうことなきイオン経済圏。

いつものものがいつでも揃う、おだやかな日常なのですが、ちょっと珍しい野菜や果物が欲しくなった時には、数駅先にある八百屋さんや地域密着型のこぢんまりしたスーパーを覗きに行きます。

初夏はいろんなフルーツが並ぶので、見ているだけでも楽しい季節です。

そんなこんなで、農家さん直仕入れ型(?)の八百屋さんで先日見つけたのがこれ。

あんず「平和」

加工向きの品種だそうです。

少しかじってみましたが、それでも酸味が際立って強いわけではありません。さっぱりとした甘みがあって、全体としてはどちらかというと淡泊な印象でした。

生食向けの品種はそのまま食べてもとても美味だそうで、すもも好きの私としてはいつか食べてみたいです。

新鮮なうちにさっそくジャムにしてみました。面倒なので砂糖の分量も図らず、レンジで手軽に。

粗熱が取れてから少しすくって食べてみると、フレッシュな果実のさっぱりした味を思い浮かべていた予想は、見事に裏切られました。

……鮮烈な味でした。

いうなれば、彩度が+5ぐらいになったような味。
真夏の昼間のように、光と影のコントラストがぐっと強まったような、輪郭のくっきりした味です。

酸味も旨味もぐっと凝縮されていて、先ほどの生のあんずとはまるで別の果物のよう。甘さは控えめなのに、果実そのものの存在感が一気に前面へ出てきます。

ジャムというと「甘くなる」イメージがありますが、このあんずは甘さより、果実の個性そのものが濃くなった印象でした。

加工向きと言われる理由が、一口でよくわかった気がします。

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